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日本語教師を職業にするブログ

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【モダリティとは?】日本語教育におけるモダリティと命題の違い H28日本語教育能力検定試験Ⅰの解説 問題1の(9)

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「ピコ太郎でいくべきだ」の「べきだ」がモダリティです。モダリティー(ムード)とは何かを学びます。

目次

モダリティと命題

文(発話)は、客観的な部分(命題)と主観的な部分(モダリティ)の2つからなっています。

例)忘年会でピコ太郎をやらされるに違いない

忘年会でピコ太郎をやらされる(命題)+に違いない(モダリティ)

命題の意味

命題とは、その文が表現する意味内容です。

モダリティの意味

モダリティとは、文の意味内容(命題)対する話し手の認識判断を示す表現です。ムードともいいます。

モダリティの種類

モダリティは例えば、対事的モダリティ対人的モダリティに分けることができます。学者によって分け方が異なります。対事的モダリティと対人的モダリティに分けるパターンは平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題3A(3)で出題されました。

対事的モダリティの意味

対事的モダリティとは、 事柄に対する認識判断を示す表現です。

対事的モダリティの例)ピコ太郎をやるといい

「といい」という「勧め」のモダリティは、「ピコ太郎をやる」という事柄に対する認識を表しているので、対事的モダリティです。

対人的モダリティの意味

対人的モダリティとは、聞き手に対する表現です。

対人的モダリティの例)ピコ太郎をやるといい

「よ」という対人的モダリティを使うことで、「ピコ太郎をやるといい」という自分の認識を強めて相手に伝えています。

対人的モダリティの代表例は終助詞です。終助詞は複数つけることもできます。

複数の終助詞の例)PPAP、やるよね?

「よ」+「ね」→「よね」

終助詞の組み合わせに関する問題は平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題3A(4)で出題されていますので、そちらも要チェックです。

平成27年度 日本語教育能力検定試験 試験問題

平成27年度 日本語教育能力検定試験 試験問題

 
対事的モダリティと対人的モダリティの関係

対事的モダリティ→対人的モダリティの順番で述語につながります。

例)パーフェクトヒューマンでもいいよ

でもいい(対事的モダリティ)+(対人的モダリティ)

モダリティーの種類を学ぶのにおすすめの参考書

日本語教師を目指す人のための入門テキストとして2015年に発売された『日本語教育学入門』の第22課『モダリティ』では、9ページにわたってモダリティを解説しており練習問題までついているのでモダリティを学ぶにはおすすめの本です。日本語教育学入門では、モダリティを、①表現類型のモダリティ②対事モダリティ③関連づけのモダリティ④対人モダリティの4つに分類しています。以下、『日本語教育学入門』第22課モダリティの各項目を引用します。

22.1 モダリティの種類:「悪いけど、私、もう帰ろう」

22.1.1 命題とモダリティ

22.1.2 表現類型のモダリティ(1):情報系

22.1.3 表現類型のモダリティ(2):行為系

22.1.4 対事モダリティ、関連づけのモダリティ、対人モダリティ

22.2 対事モダリティ関連づけのモダリティ:「来るだろうが、来ないだろう」

22.2.1 対事モダリティ(1):真偽判断

22.2.2 対事モダリティ(2):価値判断

22.2.3 関連づけ(説明)のモダリティ

22.3 対人モダリティ:「いいですねと思います」

22.3.1 対人モダリティ

22.3.2 対人モダリティ(1):丁寧さ

22.3.3 対人モダリティ(2):伝達態度

日本語教育学入門

日本語教育学入門

 

2016日本語教育能力検定試験Ⅰ問題1(9)【「勧め・忠告」のモダリティ形式】の解説

以上の知識をもとに平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題1(9)【「勧め・忠告」のモダリティ形式】を検討します。

1,2,3,5のモダリティ形式は「勧め・忠告」を表しています。

4のモダリティ形式は 「許可」を表しています。

よって、4が正解です。

モダリティ(ムード)は日本語教育能力検定試験超重要ワードの1つ

モダリティに関する日本語教育能力検定試験過去問一覧

2012年日本語教育能力検定試験Ⅰ問題3のCは、モダリティ表現のうち形式名詞を含むものを選ぶ問題。

2013年日本語教育能力検定試験Ⅲ問題1問2は、不確かさを表すモダリティ表現を選ぶ問題。

2013年日本語教育能力検定試験Ⅲ問題9問2は、モダリティ表現に当てはまらないものを選ぶ問題。

2014年日本語教育能力検定試験Ⅲ問題2問2では、選択肢の一つとして「ムードに関わる表現」という言葉。

2015年日本語教育能力検定試験Ⅰ問題3のAは、ヴォイス・アスペクト・テンス・モダリティという4つの文法カテゴリーとモダリティの種類に関する問題。

2015年日本語教育能力検定試験Ⅰ問題3のCは、副詞的な要素の語順として、モダリティ、テンス、アスペクトの順番を選ぶ問題。

2015年日本語教育能力検定試験Ⅲ問題2は、初級の学習項目に現れるモダリティ形式「推量・義務・必要・勧め・許可」に関する問題。

モダリティに関する問題は頻繁に登場しています。特に2015年(平成27年度)の日本語教育能力検定試験はモダリティ祭りだよ!日本語教育能力検定試験では同じキーワードを同じ年の試験で何度も訊いてくることがあります。そのキーワードを理解していないと全問不正解になってしまう恐れがあるので、なるべく過去問を多く解いて本試験好みのワードを頭にインプットする必要があります。

追記 2016年12月21日、機能文法の枠組みで日本語モダリティを徹底的に分析した本が発売されました↓

機能文法による日本語モダリティ研究 (龍谷大学国際社会文化研究所叢書)

機能文法による日本語モダリティ研究 (龍谷大学国際社会文化研究所叢書)

  • 作者: 角岡賢一,飯村龍一,五十嵐海理,福田一雄,加藤澄
  • 出版社/メーカー: くろしお出版
  • 発売日: 2016/12/21
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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