日本語教師の日記

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コミュニカティブアプローチとは? H28日本語教育能力検定試験Ⅰ問題4の解説

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2016日本語教育能力検定試験Ⅰの問題4は、コミュニケーション能力の育成を重視した教授理念です。この記事ではコミュニカティブ・アプローチ、タスク中心の教授法について学びます。

日本語教育能力検定試験に合格するための教授法37 (日本語教育能力検定試験に合格するためのシリーズ)

目次

コミュニカティブ・アプローチとは

コミュニカティブ・アプローチとは、コミュニケーション能力の獲得を目的とする教授法の総称で、特定の指導方法や教室手順を指すものではありません(『日本語教育能力検定試験に合格するための教授法37』189頁)。

コミュニカティブ・アプローチの特徴

概念・機能シラバスを用いる

・タスク(課題)の達成を主眼としたタスク中心の活動

学習者中心の活動を教師は補助

・現実のコミュニケーション場面に基づいた教材(生教材)を使用

・現実のコミュニケーションと同じようにインフォメーションギャップ(情報格差)、チョイス(選択権)、フィードバック(反応)の要素が備わっている実践的な言語活動(教室活動)を行う

コミュニカティブ・アプローチの長所と短所

コミュニカティブアプローチは、形式より意味を重視(フォーカス・オン・ミーニング)するので、意味より形式を重視する(フォーカス・オン・フォームズ)オーディオリンガルメソッドの反対です。互いの長所が互いの短所になっていると覚えましょう。教授法を学ぶのにおすすめ参考書日本語教育能力検定試験に合格するための教授法』192頁には、オーディオリンガルメソッド(ALM)とコミュニカティブアプローチ(CLT)の対照表がありますので、比較して整理するのに便利です。

コミュニカティブアプローチの長所

・学習者のニーズに沿って学習できる

・実践的なコミュニケーションが学べる

コミュニカティブアプローチの短所

・体系的な学習がしにくい

・コミュニケーション(意思疎通)できればよしとするので、正確さが向上しにくい

問1コミュニカティブ・アプローチの背景となる考え方とは?

コミュニカティブ・アプローチがコミュニケーション能力の育成を重視するのは、会話の中で意味交渉が生じることによって、言語習得が促進されると考えるからです。

よって、正解は4です。

意味交渉とは

意味交渉とは、会話の相手とのコミュニケーションが滞ったときに、言っていることを互いに通じるように工夫する対話のことで、相手の発言が不明確で理解できないとき発言を明確にするよう要求する明確化要求、相手の発言を自分が正しく理解しているか確認する確認チェック、自分の発言を空いてが正しく理解したか確認する理解チェックがあります(日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第3版267頁)。

問2 コミュニカティブ・アプローチによる言語活動を行う際に必要とされる条件とは?

コミュニカティブアプローチでは、現実のコミュニケーションと同じような条件を必要とします。すなわち、発話者に情報の選択権があること(チョイス)、対話者間に情報の格差があること(ギャップ)、対話者間のやり取りに真正性があることが必要です。現実のコミュニケーションに否定証拠は多くありませんので、対話の相手から否定証拠を与えられることは必要とされる条件ではありません。

よって、正解は1です。

否定証拠とは 

否定証拠とは、文法的に誤っていること。

否定証拠の例)あの店は安いだった。

なお、文法的に正しい場合は肯定証拠

第二言語学習者は文法の肯定証拠と否定証拠をインプットして文法を学習するとされています。

真正性とは

言語教育における真正性とは、学習者が現実に言語を使用する状況をどれだけ反映しているかということ。例えば、飲食店でアルバイト中の学習者であれば、飲食店でお客さんと話すようなやり取りを取り入れた教室活動は真正性が高いといえます。

問3 「タスク中心の教授法」に基づく学習活動とは?

タスク(課題)を達成することを主眼としたタスク中心の教授法は、コミュニカティブ・アプローチの考え方が基盤になっています。タスク中心の教授法に基づく学習活動として不適当なものを選びます。

1,日常語のレシピを見ながら、カレーライスを作るというタスクを達成することが目的

2,就職活動で必要になるエントリーシートや履歴書を作成するというタスクを達成することが目的

3,住んでいる町を紹介するパンフレットを分担してつくるというタスクを達成することが目的。

4,パターン・プラクティスといえば、コミュニカティブ・アプローチの天敵、オーティオリンガルメソッドの練習法です。

よって、4が正解です。 

問4の解説は下記記事になります。

kyujin.nihongokyouiku.net

問5の解説は下記記事になります。

kyujin.nihongokyouiku.net

教授法は毎年、日本語教育能力検定試験Ⅰ問題4で出題されます

日本語教育能力検定試験では毎年試験Ⅰの問題4で、教授法に関する問題が登場しますので、教授法は最重要分野の一つ。過去の問題4もチェックして今年の問題4に備えましょう。

      

日本語教育能力検定試験の解説
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