コミュニケーションストラテジー(伝達方略)の種類を覚えてピンチのときに活用しよう!
目次
コミュニケーションストラテジーとは
コミュニケーションストラテジーとは、コミュニケーション上の問題を切り抜けようとして用いるストラテジー(方略)。
コミュニケーションストラテジーの種類
言い換え(パラフレーズ)
適切な言葉が分からないとき、別の言葉で言い換えます。
言い換えの例
「なんだっけ…あの、にゃーにゃー言う生き物」
身振り(ジェスチャー)
該当する言葉が分からないとき、ジェスチャーなど非言語手段を用います。
身振りの例
(小指を立てて)「これかい?」
回避
難しい言葉を使わず簡単な言葉だけで話したり、話そうとした内容の言葉がわからなかった場合に途中でやめたり。
回避の例
「僕は前からあなたのことがす…す…すし飯って古米のほうが美味しいんですよね」
話題転換
相手の話が分からない場合、話題を変えます。
話題転換の例
「浮気してるでしょ?」「今日は天気いいなあ」
言語交換(借用)
その言語での言葉が分からない時、部分的に母語を使います。
言語交換の例
「ユーは何しに日本へ?」
2016日本語教育能力検定試験Ⅰ問題4問4の解説
以上の知識をもとに平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題4問4を検討します。学習者が言語上の問題を切り抜けようとして用いるコミュニケーション・ストラテジーの例として不適当なものを選びます。
1,言語上の問題が起こったら、話題を違うものに変えるのは、コミュニケーションストラテジーの話題転換です。
2,難しい言語形式の使用を避けたり、言いたい内容を省略したりするのは、コミュニケーションストラテジーの回避です。
3,母語を直訳したり、母語の語彙をそのまま使ったりするのは、コミュニケーションストラテジーの言語交換です。
4,言語上の問題が起こっても、気にしないように自分を励ますのは、情緒や態度をコントロールすることなので、情意ストラテジーです。
よって、4が正解です。